雪の故郷

雪の故郷

監督:齋藤新

1995年作品 13分 8mmフィルム

脚本・編集・撮影・録音:齋藤新

ストーリー:
銀行強盗犯、中上拓也は、通りすがりの主婦、倉田由美を人質に廃屋に立てこもる。警官隊に包囲される中、中上は由美に自分の不幸な生い立ちを語る。彼の悲しみを自分の不幸な人生に重ね合わせた由美は2人で遠くに逃げようと言い出す。

コメント:
ひでえ愚作である。だが、出来の悪い子ほど可愛いとよく言われるように、僕はこの作品を心から愛している。 弾着20発準備したホーショーの壮絶な最期は音楽と効果音とスローモーションの効果で結構いいシーンになっているのだが、肝心の弾着が半分以上不発で音がないと何で彼が倒れるのかよくわからん。だいたい画面外の人間同士の撃ち合いなんて下の下の演出だ。口とセリフはあってないし、包囲する警官隊の映像はなく音だけ。 おまけにストーリー自体、西岸良平の短編漫画のパクリだったりするし。 でも、この映画のキャラたちの悲しみ、社会から圧殺される弱者たちの悲しみ、残された者の空虚感、そして郷愁…。映像化に完璧に失敗しているだけに、どれもこれも僕だけにしか判らない美しさに満ち溢れている。