裏切りの地

裏切りの地

監督・撮影:斉藤新、AKM、タニ、ユタカ

1994年作品 46分 8mmフィルム

脚本・編集・録音:齋藤新

キャスト:スガノ、ヒラちゃん、ユタカ、ヤス、織香、永澤さん、ほーしょー、タニ

ストーリー:
1984年。防衛庁情報部に勤務する一宮要は、実はソ連に秘密情報をリークする二重スパイだった。その事実を突き止めたCIAのリチャード明石は要の妻、久留美を誘拐。要に西側への寝返りを要求する。要は妻を救うためある決断を下すが、そのころ要の裏切りを警戒したKGBも殺し屋を日本に派遣する…

コメント:
主演のスガノが言っていた。「友達にこの映画のこと話したら、『ふつう学生映画って金ないの理由にして身障者ものとか撮ったりするのに、いきなりスパイものっていいよなあ』って言ってましたよ」 しかし、なんだろう。この無駄にスケールのでかい話は。たかが大学生が、せいぜいかき集めて10万くらいの予算で、日米ソの3カ国にまたがったスパイ映画を撮ってしまった。企画段階でも、撮影中も、誰一人「バッカじゃねーの」とは言わないどころか、真剣にアイデアを出し合って撮影を続けた。 真夏の38度の日中、冬物のスーツを着込んだ男女が汗だくになりながら一日中撮影を続けていたあの日。数々の無駄な小道具を製作したAKM。 主役を食ったリチャード役のユタカの演技。 ヤスがほー○ー手術後の激痛で気を失い、家に担ぎ込まれたあの日。 すべてが光り輝いていた。 (ちなみにその時、みんなで女子部員にヤスは盲腸の手術したんだよと嘘をつき、以後、数年間にわたり女性たちに「ヤス君、手術の後ってまだ残ってる」とか言われていた) ミニチュア爆破の特撮シーン。実物大自動車のレプリカ(ダンボール製)を燃やしたスタントシーン。迫力の(嘘)銃撃戦シーン。迫力の(大嘘)カーチェイスシーンなど、とにかく頑張った。作品のデキは良くない、ていうか悪い、のだが、参加した全ての人間がこの映画を心から愛している。そんな映画だ。新潟学生映画祭に出品し、上映後の対談会において新潟大映研の監督から言われた言葉が印象的だった。「KGBってなんですか?」