その悩み何バイト?

その悩み何バイト?

監督:齋藤新

2005年作品 18分 ビデオmini-DVスタンダード

脚本・編集・録音:齋藤新 撮影:齋藤新・関さやか

キャスト:ゆーすけ・リコ・吉

上映・受賞歴:
小津安二郎記念蓼科高原映画祭 短編映画コンクール(2005年度) 入選
ひろしま映像展シネマラソン 上映

ストーリー:
チャットを楽しんでいたコタロウに様々な人たちから人生相談が持ちか けられるようになり、コタロウはカウンセラーをきどってデタラメな返 答を繰り返す。世の中に復讐したいと言う奴には都庁でも爆破しちゃえ よ・・・などと。 責任も礼儀も遠慮も信頼も必要ないチャットの気楽さを楽しんでいたコ タロウだが、ふと電子データのやり取りの不毛さに気付く。そんなと き、一人の女の子が恋の相談を持ちかけてくる。コタロウはその子が同 じバイト先の内気な女の子であることに気付き、正体を隠してアドバイ スを続け、その娘の恋を成就させる。ネットもまんざら不毛じゃない な・・・と思っていたその頃、新聞は都庁の爆破事件を報じている。

コメント:
映画に限らず、物語とは、コミュニケーションを描く事である。人間が コミュニケーションのために作ったメディアやツールによるトラブルを 描く事は、”コミュニケーションの崩壊”という、物語に対する反抗あ るいは抵抗になり得るのでは、と考えた。であれば、普通とは違う手法 でストーリーテリングを進めるべきだろうと考え、全編を文字で埋め尽 くすような作品を作ってみた。
匿名性が強く、また面と向かい合わないが故に、普段は見せない人間の 本性が氾濫するネット社会。無口な人間が饒舌になったり、こじゃれた イケメンがオタクだったり、気弱な男がネットでは急進的右翼だった り、女が男だったり・・・真実かどうかが、これほど問題にならない情 報媒体が他にあるだろうか? お互い嘘とデタラメを伝え合うコ ミュニケーションツールが他にあるだろうか。 しかし一方で世の中は電子情報に強く依存している。株価が動き、政治 家が支持を集め、刑事事件の証拠となり。 仮想現実としてのネット世界と、我々の住む現実世界との境界が非常に 曖昧となってきてはいないだろうか。バーチャルが知らず知らずのうち に力をつけ、リアルに多大な影響を与え得ることを描いてみたつもりで ある

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前編

後編